運転士

運転だけでなく、車両の検査や清掃も運転士自ら行う大切な仕事です。

運転管理所/2017年度入社

入社してからの経歴を教えてください。

2017年に入社し、1ヶ月ほど社内研修をした後、営業係として大宮駅に配属されました。

社内研修では、外部の講師を招いた基本的なビジネスマナーの研修を受けました。
また、大宮駅、運転管理所、設備管理所など社内のあらゆる現場を回って見学し、泊まり勤務などを経験しました。

同年10月より運転管理所に運転士見習いとして勤務し、学科試験と技能試験を受験し、2018年3月より運転士になりました。

志望動機、入社してよかったことを教えてください。

志望したのは、地域の人々の交通手段として生活を支え、沿線の活性化を目指す業務に魅力を感じたからです。

私は過去に自然災害で被災し、ライフラインが全くない環境におかれた際、いかに日常が恵まれていたかを実感し、生活を支えるインフラ業界に興味を持ちました。

大学時代は地域活性化を目的としたイベントを企画・運営する学生団体に所属し、地域の人々と交流した経験から、大きなフィールドではなく、限られた地域の発展に携わる仕事がしたいと思いました。

入社してよかったことは、想像以上に多岐にわたる仕事を経験できる点です。運転士の仕事は運転中心だと思っていたのですが、当社では車両の検査や清掃も運転士が行います。

作業着に着替えて、検査庫に入れた電車の下に潜って異常がないか確認し、車両の部品などは工具を使い検査をします。電車の調子悪くないかな?と思えば自分で確認することもでき、一部消耗品の部品は交換することもあり、電車への愛着も一層強くなります。運転士が行うのは簡易的な検査ですが、車両の知識が増え、車両故障や異常時にもより的確かつ迅速に対応することができるようになったと思います。

他にも運転士見習用の訓練DVD作成など、業務用映像資料の撮影にも携わり、入社して5年間で運転士という職名では収まらないマルチな経験を積むことができました。

今の仕事内容、雰囲気を教えてください。

運転業務は安全と安定輸送が第一。毎回緊張感でいっぱいですが、ダイヤに沿った運転ができた時は、「よし!」とやりがいを感じる瞬間です。

運転士の1日の流れは、たとえば泊まり勤務の場合、お昼頃に出勤して、アルコールチェックや体調の申告、携行品の確認などを点呼で行ってから乗務します。乗務時間はその日により異なりますが、2時間乗って数十分休憩を繰り返して合計6時間半ほどです。夜に3~5時間仮眠時間があり、翌朝の勤務開始時間に合わせて起床し、再度点呼をとり車庫で車両の出庫点検をしてから本線に出し、休憩を挟んで3~4時間ほど運転します。車庫へ戻す電車があれば車両の検査と清掃をして、お昼過ぎに勤務を終えます。

それ以外に、お客さまサービス向上の一環として運転管理所では委員会活動を行っています。私は清掃作業委員会に所属し、車両の清掃作業の効率化や技術の向上に取り組んでいます。お客さまに快適にご利用いただくためには、乗務員の清掃レベルを均一に上げることが重要と考え、今は清掃用具の見直しや作業方法の提案などに力を入れています。

職場は年齢、性別関係なく和気あいあいとした雰囲気です。ワンマン運転のため乗務中は1人ですが、車両の検査や清掃は2~3人で行うため、日頃からコミュニケーションをとることも大切にしています。

女性社員が少なくて大変だと思いますが、どのように乗り越えていますか。

女性正社員は現在、全正社員の10%にも満たない状況です。今は現場の上司に女性がいないので、女性ならではの苦労や理解が得られにくいことも多いのですが、疑問に思った点や不安なことは信頼できる先輩に相談し、1人で抱え込まないように気を付けています。

また、女性社員同士のコミュニケーションを密にとるように心がけています。少人数だからこそいいところもあり、フランクに話しやすくて結束力が強く、同じ方向を向いて、不足があるなら自分たちで作り上げていこうという気概も感じます。

不規則勤務などで気を付けていることはありますか。

出勤時間は早い時と遅い時とでは10時間ほどの幅があるため、睡眠時間にも工夫しなければなりません。昼夜関係なく、眠れる時に眠り、休める時に休むことを大切にしています。日頃から体調管理に努め、また充実した休日を過ごせるように計画的なスケジュール管理を行うように心がけています。勤務中の休憩も不規則なので、運転士1年目は食事を摂るタイミングがつかめず体調を崩したこともありました。

挑戦したい仕事など、将来の目標を教えてください。

挑戦してみたいのは総合指令所の指令員です。総合指令所は列車の運行状況の把握や運行に関する機器の操作、運行に必要な電力の状態を常に監視する業務を行う部署で、指令員は常時2名、24時間体制で業務にあたっています。ダイヤ乱れが生じた時は、折り返し運転や間隔調整の判断をし、運転士に対処の指示を出すなど、とても責任重大な仕事ですが、運転士の資格、知識を活かせるやりがいある仕事だと考えます。

また、女性社員のさらなる働きやすい環境づくりも行っていきたいです。子育てのための時短勤務を乗務員などの現場でも採用できるようにしたいです。女性のみならず、育児休暇や介護休暇など、1人ひとりの状況に合わせた働き方が今以上にできる環境づくりも行っていきたいと思っています。

そして目標は、さまざまな部署で経験を積んで、後輩社員に相談してもらえる先輩・上司になることです。